講義ガイド
物理化学II (3年次前期,2単位)
物理化学I (2年次前期,2単位) で扱った現象論的平衡論を,熱力学に基づいて掘り下げる.酸化還元平衡については,平衡電気化学の考えを導入する.同じく,現象論的反応速度論を統計力学に基づいて再考する.物理化学I,熱統計力学基礎の理解が前提.統計力学,電気化学と密接に関係する.
コロイド・界面化学 (3年次後期,2単位)
界面においておこるさまざまな物理化学現象を議論する.分子間力,ぬれ,表面構造,吸着現象,触媒,界面活性剤,微粒子等の基礎.
界面電子機能工学 (大学院)
画像の構成・形成には,さまざまな電子的プロセスが関わっている.とくに固体と固体,固体と溶液等の界面における電子の振る舞いとそれによって引き起こされる各種現象はきわめて重要である.近年のナノテクノロジーの進展に伴い,新しい原理に基づく各種の情報変換,伝達,記録のシステムが提案されているが,界面における電子機能の利用は,まさにその根幹をなすもののひとつといえる.本科目では各種の界面電子現象を現実の例に即して深く理解することを目指す.具体的には,金属,半導体,溶液等の電子状態,それらの相互作用について,電気化学と物性物理学の基礎を通して考え,それらの機能の実際の応用例についても考える.さらにナノスケールでの機能化を念頭に置いた界面の設計に基づく,画像,情報変換,エネルギー変換等の各種デバイスへの応用まで考察したい.
熱統計力学入門 (2017年度まで,専門基礎科目,後期,2単位)
量子力学はミクロの世界の本質を明らかにした.熱力学は我々の感じる巨視的世界を支配する法則を示している.統計力学はこの両者を結びつけるものである.この講義では,熱力学と統計力学の基礎を通じて,巨視的な現象が微視的な多数の現象の総和として成立することを,理論づけながら理解していく.
物質センシング
(2008年度まで,2単位)
「物質情報を取得するインターフェース」についてのもので,具体的には,分子構造等の解析に使われる手法や,各種の化学計測手法,それに用いられる情報処理技術などを取り上げました.2009年度からは柴史之准教授に担当を引き継ぎました.
画像工学入門
(普遍,後期,分担)
ここ数年,「写真による画像形成.黒白写真」(2009年度は 11月20日) を担当しています.
写真化学
(2003年度まで, 2単位)
この講義は2003年度限りです.学部で最初に担当した講義ということもあって,思い入れもあるので項目を残しておきます.
2003年度写真化学試験解説