アナログ入力の分解能がやや不足気味に見えるが,ポテンショスタット側で適切な感度を設定すれば,通常は問題にならない (むしろ一般には計測系の S/N 比の方が問題になる).
また,とくに解析機能は,制御・記録のための標準ソフトウェア WaveForms を用いるだけでもさまざまな計測を行えるが,WaveForms で得られた生データを用いて信号解析部分について独自に計算処理を行うことでも,さらに多くの応用が可能である.
この WaveForms を通じて,Analog Discovery は制御信号の発生と目的信号の記録を1台で同時に行うことができる.したがって,ポテンショスタットを用意すれば,ファンクションジェネレータとレコーダの役割をこれ一台に任せてしまうことができる.
なお,Analog Discovery はすでに出荷を終えており,機能強化された Analog Discovery 2 (製造はすでに終了) や Analog Discovery 3 に切り替わっているが,本稿の範囲ではいずれもまったく同じように使えるので,これらを特に区別しない.
Fig. 1.1 Analog Discovery (legacy). | Fig. 1.2 Analog Discovery 2 (discontinued). | Fig. 1.3 Analog Discovery 3. |
WaveForms は,Windows,Mac,Linux に対応しており,必要なバージョンをダウンロードし,インストーラを実行することで Analog Discovery を使用するためのドライバと合わせてインストールできる.
キャリブレーションは WaveForms の Device Manager から,対象となるデバイスを選択し,ウィンドウ上方の Calibrate をクリックして行う.ファンクションジェネレータ1 (AWG1),オシロスコープ1 (Ch1),同2 (Ch2) に行う必要がある.AWG2 については使用しないのでキャリブレートしなくてもよい.実際に行う必要があるのは,
でよい.